京大建築会


建築系教室創立80周年記念祝賀会の報告

日時
平成12年8月19日(土)
1920年(大正9年)に創立された建築学科・建築教室の80周年を記念して、本年8月19日(土)に祝賀会が催されました。前回5年前に75周年を楽しく盛大に祝ってから、あまり時間が経っていない印象でありますが、80周年という従来からの10年毎の節目であり開催が決定されたと聞いております。現在、建築界は未曾有の厳しい状況を迎えており、また教室におきましても改組後あまり時間が経っておらず、桂キャンパスへの移転や新研究科への対応など、落ち着かない状況です。このような厳しい時期に80周年を迎えたのですが、わざわざ京都まで会員の皆様に足を折角運んでいただいたからには出来るだけ有意義な時間を過ごしていただき、教室の80年の蓄積を充分に楽しんでいただくようにしたい。しかし予算は厳しい。そこで、世話人や会員の皆様からも色々なアイディアをお寄せいただたなかから、金谷英一氏の御提案いただきました卒計展を同時に会場で開催させていただきました。会場の決定に当たっては、8月19日は猛暑の時期であり、折角京都に来ていただいても庭園を楽しんでいただくわけにもいかず、400〜500名収容可能で冷房の効いた会場ということで川崎清先生の設計のみやこメッセとなりました。

西山峰広助教授の司会で始まった総会は、次の懇親会が控えている関係で、開会の辞、横尾会長挨拶、上谷学科長(専攻長)の教室現況報告と約30分で終えました。20世紀最後の総会として、また戦争経験者として横尾会長はその意を語り伝えるべく望まれたようですが、時間のことを気にされて端折られたようです。同時に総会では、従来からの関東支部長、大阪支部長、教室からの副会長に加えて、京都支部長を副会長に指名されました。上谷教授による教室の現況報告の後に、教室事務および図書室職員一同から花束の贈呈がありました。この場をお借りして御礼申しあげます。

京木遣りが響き渡る中、番匠保存会の皆様の入場から、懇親会が始まりました。新しく就任した望月副会長(京都支部長)の解説によって、古式を伝える釿始めの儀から、会場は一気に華やいだ雰囲気となり、全員が注目する緊張がみなぎる祝賀会となりました。引き続き、横尾会長、4名の副会長、御出席の支部長、教室関係者の皆様による鏡開き、松浦名誉教授による乾杯の発声に会員が日本酒と缶ビールで応えて祝賀パーティが始まりました。引き続いて、先斗町の綺麗どころの皆さんによる祝舞が演じられ、会は一段と華やいで盛り上がったように見られました。それに引き続いて、小橋鴻三氏の率いる軽音楽バンドの熱演がさらに一層会を盛り上げてくれました。 

久しぶりに顔を合わせた同級生、先生と門下生、同業の誼み等の間で挨拶や情報の交換など話に花が咲いたようでした。また、舞台を背景に綺麗どころを交えた記念撮影や同級生あるいは世代を超えた記念撮影など思い出とともに交流が深まっているように感じられました。現在のように情報の伝達手段がいくら発達しても、世代や仕事の枠を越えて、また様々な立場を超えて京大建築会の会員が直接顔を合わせて語り合う機会を持つことの意義深いことを、改めて感じさせられました。先に述べたような困難な状況と酷暑の時期にもかかわらず、約400名の方々に御参加いただいたことからも会の意義が痛感させられます。

京大総長、工学研究科長、日本建築学会長の祝電 披露の後、午後4時30分には河野教授による閉会の辞となりましたが、引き続いて多くの年次で同期会が持たれたようです。このようなより深い交流がもたれたことは世話人として幸甚であります。

8月19日はお盆休み明けの日で、第一線で活躍しておられる方々は仕事が始まって御多忙であり、また若い方々は帰郷や旅行で物入りの後に出費がかさむ最中であります。この時期に大変暑い京都にお集まりいただきました400名の会員の皆様、加えて出席のご意向を頂ながら事情により当日出席できなかった方々、また様々な形でご協力・ご支援いただきました方々に、この紙面を借りまして御礼申しあげます。

末筆なりましたが、世話役として多くの時間を割いていただきました教室の高田光雄助教授(S50)、竹脇出助教授(S55)、原田和典助教授(S59)、西山峰広助教授(S57)はじめ、京都支部の望月秀祐副会長(支部長)、高木冨夫(S38)、大谷孝彦(S41)、大内克之(S45)の諸氏のご尽力なしにはこの事業は成し得ませんでした。当日の受付、卒業設計展の準備・設営・運営などは助教授、助手の方々のご支援、および教室事務の方々のご協力の結果であります。返す返す御礼申しあげます。



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